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池内 宏知; 小山 真一; 逢坂 正彦; 高野 公秀; 中村 聡志; 小野澤 淳; 佐々木 新治; 大西 貴士; 前田 宏治; 桐島 陽*; et al.
JAEA-Technology 2022-021, 224 Pages, 2022/10
燃料デブリ試料の核種・元素量の分析に向けて、酸溶解を含む一連の分析技術を確立する必要がある。本事業では、分析精度の現状レベルの把握と不溶解性残渣発生時の代替手法の確立を目的として、ブラインド試験が実施された。模擬燃料デブリ(特定の組成を持つ均質化された粉末)を対象に、日本国内の4分析機関においてそれぞれが有する溶解・分析技術を用いて、全体組成の定量値が取得された。各技術の特徴(長所・短所)を評価した結果に基づき、燃料デブリの暫定的な分析フローを構築した。
山岸 功; 小田倉 誠美; 市毛 良明; 黒羽 光彦; 高野 公秀; 赤堀 光雄; 吉岡 正弘*
Proceedings of 21st International Conference & Exhibition; Nuclear Fuel Cycle for a Low-Carbon Future (GLOBAL 2015) (USB Flash Drive), p.1113 - 1119, 2015/09
六ヶ所再処理工場で発生した不溶解残渣の化学組成を分析した。XRD分析では、Mo-Tc-Ru-Rh-Pdからなる白金族合金、モリブデン酸ジルコニウム等の複合Mo酸化物、ジルコニアの存在を確認した。定量した12元素(Ca, Cr, Fe, Ni, Zr, Mo, Tc, Ru, Rh, Pd, Te, U)重量の90%以上は、白金族合金が占めた。シュウ酸溶液で複合Mo酸化物を選択的に洗浄溶解する手法を開発し、白金族合金と複合Mo酸化物の形態で存在するMoの割合を明らかにした。
谷川 博康; 酒瀬川 英雄*; Zinkle, S. J.*; Klueh, R. L.*; 香山 晃*
Fusion Materials Semiannual Progress Report for the Period Ending (DOE/ER-0313/35), p.30 - 32, 2004/04
本報告は、日米協力に基づき著者が米国オークリッジ国立研究所において、High Flux Isotope Reactor(HFIR)を用いて行った研究の成果である。HFIR 11J照射された代表的なフェライト鋼(F82H, JLF-1, ORNL9Cr, NiドープF82H)を対象に、照射された鉄鋼材料について抽出残渣法によって得られた析出物のX線回折の解析を世界で初めて実施し、さらに照射によって生じた析出物に関する変化を調べるために、これらの析出物量の変化の測定が行われた。測定には2つの異なるフィルター(細かいものと粗いもの)が析出物の大きさから照射による影響を明らかにするために用いられた。同様に、これらは比較のため非照射材に関しても行われた。その結果、照射によってF82H, Ni添加F82H, JLF-1, ORNL9Crについては大きい析出物量は増加し、またJLF-1では微細な析出物が消滅していたが、Ni添加F82H鋼においては、微細な析出物の増加が見られた。以上の結果から、非照射下では変化が生じない温度域(300C)であっても、照射下では顕著な変化が析出物分布に現れることが示された。
谷川 博康; 酒瀬川 英雄*; Payzant, E. A.*; Zinkle, S. J.*; Klueh, R. L.*; 香山 晃*
Fusion Materials Semiannual Progress Report for the Period Ending (DOE/ER-0313/35), p.37 - 40, 2004/04
本報告は、日米協力に基づき著者が米国オークリッジ国立研究所において、High Flux Isotope Reactor(HFIR)を用いて行った研究の成果である。HFIR 11Jキャプセルで照射された代表的なフェライト鋼(F82H, JLF-1, ORNL9Cr, NiドープF82H)を対象に、照射された鉄鋼材料の抽出残渣試料を対象とした、X線回折分析(XRD)による析出物解析を世界で初めて行った。さらに非照射材と時効材も同様に調べられた。その結果、M23C6の明瞭なピークはすべての試片について見られたが、特に照射後靭性の良好な鋼(JLF-1, ORNL9Cr)では、照射前に顕著であったTaリッチ析出物(MX系析出物)のピークが、照射後に消滅していることがわかった。このことからJLF-1やORNL9Crが照射後靭性特性に優れている理由として、照射によりTaリッチ析出物が分解され、Taが強制固溶したことによる可能性を指摘した。
中居 久明*; 瀬古 典明; 玉田 正男; 天間 毅*; 小熊 正臣*
日本イオン交換学会誌, 15(1), p.10 - 15, 2004/01
ホタテ貝の加工残渣を肥料や飼料等の資源として有効利用を図るため、ボイルした中腸腺中から有害金属のカドミウムを除去する方法について検討を行った。中腸腺からカドミウムを溶液中に遊離させる酸を選定するため、12種類の酸溶液(0.1M)で比較した。その結果、カドミウムの溶出効果,酸の毒性,コストの面からリンゴ酸を選出した。リンゴ酸濃度及び水洗処理回数の最適化により、中腸腺中のカドミウム濃度を0.5ppm以下にすることができた。また、リンゴ酸により遊離されたカドミウムを含む処理溶液は放射線グラフト重合で合成したイミノ二酢酸型吸着材のカラムを通過させることにより、排出基準の0.1ppm以下に低減できることを確認した。
峯尾 英章; 木原 武弘; 中野 雄次*; 木村 茂; 高橋 昭*; 八木 知則; 内山 軍蔵; 宝徳 忍; 渡辺 眞樹男; 亀井 一成; et al.
JAERI-Conf 99-004, p.498 - 507, 1999/03
燃焼度8000MWd/tの使用済燃料約1.5kgをNUCEF セルで溶解した。本試験では溶解の他、銀シリカゲル(AgS)吸着剤によるヨウ素処理、清澄、抽出試験への給液調整と発生するC-14捕集を行った。Uは開始後100分程度で溶解がほぼ終了し、ほかの接種もUとほぼ同様な溶解挙動を示した。二段階操作で追い出された溶解液中ヨウ素のAgS吸着材での捕集量は約210kBqで、ORIGEN計算によるI-129推定量の約63%に相当した。C-14捕集量は約2MBqで、燃料にN-14が少なくとも数ppm含まれていたことが示唆された。不溶性残渣分析では、Ru,Mo,Pd及びZrが主成分で、特にMoとZrのモル比とX線回折結果から溶解中でのモリブデン酸ジルコニウムの沈殿が示唆された。使用済燃料中Uの約94%が溶解工程において回収された。
相内 更子; 安 隆己; 菅沼 隆; 田中 康正
PNC TN8410 97-107, 53 Pages, 1997/05
再処理の溶解工程にて発生する不溶解性残渣物及び高レベル放射性廃液を安定化するガラス固化体等、固体試料中に含まれる元素を分析するには試料の溶液化が不可欠である。今回、密閉容器を用いるマイクロ波加熱酸溶解法(以下、マイクロ波加熱法と記す)の再処理関連分析への応用検討を目的として、模擬ガラス固化体の前処理及び分析を行い、従来の酸溶解分析との比較・検討を実施した。得られた結果は以下の通りである。(1)マイクロ波加熱法において模擬ガラス固化体試料の完全溶解に要する最短時間は7分であり、従来法の2時間と比較して約1/20の時間短縮が可能となった。(2)マイクロ波加熱法で溶解に要する最少の混酸量は、従来法の約1/2に低減できた。(3)塩酸で処理すると揮発性物質となるCr2O3は表示値通りの分析値が得られ、密閉容器による揮発抑制効果が確認できた。(4)従来法とマイクロ波加熱法での分析値の再現性を比較したところ、後者の変動係数の方が1.21.7倍優れていた。(5)白金族を含む模擬ガラス固化体試料は、RuO2及びZrO2を除き、決定した混酸量・溶解時間で高い溶解率が得られた。(6)白金族を含む模擬ガラス固化体試料のZrO2は、溶解時間と添加する混酸量を増やすことにより、完全に溶解できた。一方、RuO2の最大溶解率は12%程度と低値を示した。
木原 武弘; 萩谷 弘通*; 橋本 幸夫; 飯嶋 孝彦*; 関山 勝博*; 藤根 幸雄
JAERI-Research 96-070, 23 Pages, 1997/01
NUCEF-Becky・セルの溶解工程から発生する溶解液及び残渣の分析方法を確立するため、残渣の溶解方法を検討すると共に、ICP分光分析法による検出限界値を測定した。残渣の溶解方法は、圧力容器を用いた塩酸+硝酸+硫酸分解法により溶解する方法が最も優れている。ICPによるFP元素の定量分析において、共存するウランにより検量線の傾き及び検出下限値が異なる。このためウラン濃度一定の条件下でFP元素を分析する必要がある。ICPによるFP元素の分析における相対標準偏差は6%以内であった。さらに、ICPが設置されるグローブボックスの使用済燃料の取扱い量と予想される溶解液の濃度から、本分析法のNUCEFでの使用済燃料試験への適用性について検討した。
島崎 雅夫*; 滝 富弘
PNC TN6510 94-001, 19 Pages, 1994/09
この資料は、ウラン鉱石と製錬鉱滓からのRa-226とTh-230の除去法に関する研究について、主にカナダの文献に報告されている内容を引用してまとめたものである。ウラン鉱石と製錬鉱滓からのRa-226とTh-230の除去法に関しては、各種の浸出材(鉱酸、無機塩類、有機錯化剤)を用いた浸出試験が実施されている。しかし、本研究の目標である浸出残渣を無管理で処分する処理法を開発した報告例はなく、研究開発の現状にあることがわかった。本研究の目的は、放射性物質による環境汚染の低減化に向けた新しい処理プロセスの開発にある。鉱滓処理の法律基準が年々厳しくなると予想される現状からして、環境資源開発においても環境にやさしい製錬法の開発に取り組んでいる。本資料は、今後、本研究を取り組んでいく上での参考資料として役立つものと考える。
明珍 宗孝
PNC TN8100 94-004, 188 Pages, 1994/03
有用金属回収・利用技術検討会の平成5年度の活動について概要、議事録、配布資料等をとりまとめた。
若林 利男
PNC TN9410 93-226, 109 Pages, 1993/10
None
中島 一也; 安 隆己; 河田 東海夫
PNC TN8410 91-325, 68 Pages, 1991/11
目 的高性能型(6000rpm型)遠心清澄モックアップ装置は,清澄運転後,不溶解残渣(約2Kg)を保持した状態での降速時(定格6000rpmから回転数を下げる時)に装置本体,設置架台に不安定振動が生じることが確認された。本報告書は,不安定振動の原因究明と振動低減のための対策を施した後,降速時の振動特性等を把握する。方 法 不安定振動の発生要因として,下記に示す4項目が考えられる。1. 下部軸受ダンパの振動吸収力と回転ボウルが発生する振動力の不釣り合い2. 給液条件の影響3. ボウル内液自由表面下の流体振動の影響4. 設置架台強度の影響本試験は,上記の項目の内,13に対する対策を実施し,清澄運転後,不溶解残渣(アルミナ約2Kg)を保持した状態の降速時のボウル・軸振動幅を定量測定し,振動低減に最も効果があり,清澄性能(捕集効率),給液リーク率,スラッジ洗浄に影響を及ぼさない対策を選定する。結 果1.下部軸受緩衝体のダンピング係数をバネ定数k=9kgf/cm,減衰係数c=20kgf・s/cmに定した場合と従来の場合(k=600kgf/cm,c= 0.3kgf・s/cm)と比較しても,振動低減の効な効果は確認できなかった。2. ボウル内壁に対するスラッジ付着位置を変えること,すなわち,給液ノズル高さを変え,給液することによりスラッジの付着位置を変え,スラッジ自体をボウルの回転中のバランスをとるバランサとして作用させるという対策の場合,給液ノズルをボウル下面より55mm上に設置した場合と従来の場合(ボウル下面より25mm上)を比較すると,降速時の振動が約1/3,給液リーク率が約1/6に低減できることが確認出来た。3. 回転ボウル内液自由表面上の流体振動による不安定振動低減のため,横バッフル板を回転ボウル内壁にボウル下面より 150mm上に設置した場合,給液条件を変える対策の場合と比較しても顕著な効果は確認できなかったが,清澄運転時の回転数を40006000rpmの間に設定した試験でも安定した運転が確認できた。結 論 今回実施した試験範囲の結果より,高性能型機(6000rpm型機)の振動低減に最も効果があり,さらに,清澄性能の低下,給液リーク率の増加,スラッジ洗浄性能の低下をもたらさない条件を下記に示す。給液ノズル条件--ボウル下面より55mm上で給液する横バッフル板設置
桜井 勉; 高橋 昭; 石川 二郎; 古牧 睦英
Nuclear Technology, 94, p.99 - 107, 1991/04
被引用回数:4 パーセンタイル:47.84(Nuclear Science & Technology)再処理施設からのよう素の放出低減化のためには、プロセス内を流れているよう素化学種とそれらの量を把握することが重要である。これまでオフガス及び溶液中のよう素処理については数多くの研究例が報告されているが、不溶性残渣は研究対象にされていなかった。本研究は模擬照射燃料ペレットを硝酸溶液に溶解し、生成する不溶性残渣とよう素の相互作用及びよう素の物質収支を求めたものである。約1gのペレットから約8mgの不溶性残渣が生成し、ペレット中のよう素の2~5%が付着することがわかった。付着するよう素は銀・パラジウム等の難溶性よう化物であり、残渣中に取り込まれている一部のよう素は除去が難しい。残渣中のよう素はガラス固化または残渣からの白金族元素回収の際に遊離する可能性がある。
化学部溶解試験グループ
JAERI-M 91-010, 187 Pages, 1991/02
高燃焼度燃料の溶解に関する定量的データを取得するため、化学部では科学技術庁からの委託を受け「高燃焼度燃料再処理試験研究」としてPWR軽水炉燃料の硝酸による溶解試験を昭和59年度から実施してきた。本試験研究ではこれまで、集合体平均燃焼度8,400~36,100MWd/tの使用済燃料について溶解試験を行い、不溶性残渣、燃料被覆管、オフガス及び溶解液について、組成分析、放射性核種の分布測定を行って再処理施設の溶解及び清澄工程に関連した基礎データを取得した。
桜井 勉; 高橋 昭; 石川 二郎; 古牧 睦英; 大貫 守; 安達 武雄
Proc. of the 3rd Int. Conf. on Nuclear Fuel Reprocessing and Waste Management: RECOD91,Vol. 2, p.678 - 681, 1991/00
核燃料再処理における放射性ヨウ素(I)の挙動、特に溶解工程における挙動を把握することは環境安全上重要である。模擬照射燃料ペレットによる予備実験の後、2~3gの使用済燃料ペレット試料片を4モル硝酸に溶解し、Iの挙動を調べた。その結果、試料片中のヨウ素の0.7~2.3%が不溶性残渣に収着され、1.2~10%が溶解液中に残留し、残りがオフガス中に移行することがわかった。本研究により、不溶性残渣にもヨウ素の一部が移行することが明らかになった。
安達 武雄; 大貫 守; 吉田 伸彦*; 園部 保; 川村 亘*; 武石 秀世; 郡司 勝文; 木村 貴海; 鈴木 敏夫; 中原 嘉則; et al.
Journal of Nuclear Materials, 174, p.60 - 71, 1990/00
被引用回数:40 パーセンタイル:94.49(Materials Science, Multidisciplinary)燃焼度7000から39000MWd/tの使用済PWR燃料の硝酸溶解挙動と不溶解性残渣の化学的性質について調べた。燃料棒を3~5mmの長さで切断して得た燃焼度の異なる試料片は3M硝酸により100Cにおいて2時間以内で溶解した。不溶解性残渣量は7000~30000MWd/tの範囲では燃焼度に比例して増加し、30000MWd/t以上の燃焼度では増加の比率は上昇した。不溶解性残渣の70%以上は核分裂生成物、即ち、Mo、Tc、Ru、Rh、Pdから構成されている。これらの元素の不溶解性残渣中の相対比は、燃料中に生成した元素の相対比とは異なっていること、X線回折により六方晶系のRu合金相が確認されたことから、不溶解性残渣の主成分はRu、Moなどから成る合金と考えられる。
内山 軍蔵; 天川 正幸*; 桑山 公一*; 前田 充
JAERI-M 87-101, 17 Pages, 1987/07
液中燃焼法の再処理廃溶媒処理への適用性を確認するため、工学試験装置(処理能力;67000KJ/hr)を用いて燃焼試験を実施した。廃溶媒の模擬試料としてTBPとn-ドデカン混合物(TBP;30-100%)を用いた。模擬廃溶媒はTBP濃度にかかわらず、温度1300-1500C、空気比1.2-1.4の処理条件下で、自己燃焼し、しかも完全燃焼することがわかった。なお、燃焼時にミストがかにり発生した。非揮発性放射性物質の模擬物質として添加したジルコニウムは、ほぼ全量、燃焼炉回収缶液に捕集・濃縮された。
中塩 信行; 村口 佳典; 三村 竜二; 根本 浩一; 白石 邦生
no journal, ,
再処理特別研究棟(JRTF)では、高線量エリアにおける設備、機器等の解体・除染技術の開発に資するために、廃液貯槽LV-1をコンクリートセル内で解体(原位置解体)している。本報告は、LV-1内底部に残存する高い放射能濃度の残渣の除去作業及び底部の除染作業について述べる。
竹内 正行; 宮崎 康典; 小藤 博英
no journal, ,
将来の再処理プラントで処理が必要となるMOX燃料では不溶解性残渣の発生量が増大するため、当課題を克服するため、遠心清澄機とフィルタ清澄を組み合わせた高性能清澄システムを提案した。本システムでは、遠心清澄機で大部分の残渣を捕集後、十分な捕集が困難と想定される微小粒径・低密度の残渣は後段のフィルタ清澄でほぼ完全に回収することを目指している。本システム概念の下、孔径0.05及び0.2ミクロンのセラミックフィルタ2種を選定し、後段のフィルタ清澄の基礎的性能を評価した結果、残渣捕集効率はほぼ100%であり、ろ過時の差圧上昇特性や逆洗浄時の差圧回復特性は良好であるなど、技術的に適用可能な見通しを得た。
阿部 りさこ*; 平沢 泉*; 宮崎 康典; 竹内 正行
no journal, ,
再処理技術開発において、不溶解性残渣の除去が課題となっている。それは、不溶解性残渣の主成分であるモリブデン酸ジルコニウム2水和物(ZMH)が、燃料溶解工程以降の再処理機器に付着または沈積し、安定なプラント運転を阻害するためである。これまでの共同研究で、ZMHの析出が溶解液の液性(硝酸濃度, 液温, MoとZrの濃度比等)や付着材料に依存すること、そして、ZMHの付着を抑制するには3酸化モリブデン(MoO)結晶の添加が有効であることを明らかにしている。本研究では、実系プロセスへの導入手法および適用性の検討を目的に、MoO結晶生成直後の懸濁液を添加し、ZMHの付着抑制効果を評価した。MoOの結晶懸濁液の添加量に応じてZMHの付着抑制効果を示すデータが得られ、ZMHの核化反応がMoOの結晶表面で起きていることを再確認した。今後は模擬廃液を用いて、MoO(結晶および混濁液)の添加に伴うZMHの付着抑制効果を評価する。
松村 達郎; 津幡 靖宏; 佐野 雄一; 小山 真一
山村 朝雄*; 鷹尾 康一郎*; 鈴木 達也*; 可児 祐子*; 高橋 優也*; 小山 直*; 駒嶺 哲*; 藤田 玲子*; 小澤 正基*
【課題】使用済燃料の再処理工程で発生する不溶解性残渣に含まれるジルコニウムやパラジウムを効率よく回収する方法を提供すること。 【解決手段】不溶解性残渣を過酸化水素含有酸性水溶液等で処理し、不溶解性残渣に含まれるジルコニウムとモリブデンを該酸性水溶液に溶解させて分離する。得られたジルコニウムとモリブデンは、抽出剤などを用いて分離され、ジルコニウムに含まれる長寿命放射性核種は偶奇分離によって低減される。また、酸性水溶液に不溶のパラジウムなどを含む白金族合金については、強酸処理、酸化溶解、フッ素化などによりパラジウムを分離し、パラジウムに含まれる長寿命放射性核種も偶奇分離によって低減される。